第12回|話を深める④ 反射(リフレクション)感情に寄り添い、相手の気づきを促す“鏡のスキル”
- MIDORI HARA

- 2 日前
- 読了時間: 5分
今回のゴール
1on1ミーティングで、
相手の表情・しぐさ・声のトーンなどの “非言語” を受け取り、
そのまま言葉で返す「反射(リフレクション)」を使いこなすこと。
反射は、相手の感情に気づきをもたらし、
対話を深めるための “傾聴スキルの最終ステップ” です。
前回までの流れ
• 第9回:質問の基本
• 第10回:質問力UP(実践編)
• 第10.5回:質問力UP【続】(思い込み解消・コーピング・リフレーミング)
• 第11回:傾聴スキルの総仕上げ(相づち・言い換え・要約)
• 第12回:反射(傾聴スキルの最終回)
感情に寄り添う力
“感情”に触れることを避けていませんか?
1on1ミーティングで部下の話を活性化したり、
焦点を明確にするために欠かせないのが、
相づち・うなずき、言い換え、要約 の3つ。
今回は、
• 反応を示しながら聴くには?
• 理解したことを共有するには?
• 事実を確認するには?
という実践的なヒントをご紹介します。
現在地

はじめに
第2章|ラポールを形成する
傾聴の3つの態度/姿勢(第8回の復習)
1. 自分らしく落ち着きと余裕を持つ
2. 相手を否定せず、すぐにアドバイスしない
3. 相手の捉え方・考え方・感じ方に沿って理解する
これらは、今回扱う「受容」「共感」「反射」の土台です。
行動と感情
行動や意思決定をつかさどるのは「感情」
行動や意思決定は、
思考 × 感情 の組み合わせで生まれます。
• 納得していない感情を抱えたままのメンバーは、
土壇場で行動が変わることもある
• 感情を避けると、対話が浅くなる
• 感情を扱うことは、1on1の目的(成長・自律)に不可欠
あなたは「感情」を扱うことを避けていませんか?
• 「ビジネスでは感情を出すべきではない」
• 「感情を訊くと嫌がられるのでは?」
こうした思い込みは自然なことです。
しかし、
感情に触れずに成長や自律は促せません。
1on1では、
• 気負わず
• 深追いせず
• 我慢比べにならず
• ジャブのように軽く繰り返す
これがコツです。
「受容」と「共感」
反射の前に、まずこの2つを理解しておきましょう。
♦ 受容
相手をありのままに受け容れること。
受容とは、
• 賛同することではない
• 同意することでもない
• 相手の価値観を肯定することでもない
「この人はこう感じるのだ」と丸ごと受け止める態度 のこと。
後ろ向きな捉え方
• 「人それぞれだから、どうでもいい」
• 「価値観が違うならやっていけない」
前向きな捉え方
• 「どうしてそう考えるのだろう?」
• 理解に基づいて新しい関係をつくる
♦ 共感
相手の感情に寄り添う態度。
• 同情(自分が基準)とは違う
• 共感は「相手が基準」

❕ NGワード(共感を妨げる例)
• 「でも」「だけど」
• 例A:「でも、そんなこと言っても仕方ないよ」
• 例B:「気にしないで、がんばって」
• 例C:「外出して気分転換したら?」
• 「わたしのときは」
• 例D:「わたしもそうでしたよ。わたしのときは…」
リカバリー例
例E:「わたしの場合は〜でしたが、あなたはどう思いますか?」
♦おじゃま虫(内なる声)
“おじゃま虫(内なる声)”とは?
• 思い込み
• 好き嫌い
• 気分
• 自分の価値観
これらが対話中に邪魔をしてくることがあります。
シリーズ後半で対処法を扱います。
1on1で話を深める|反射(リフレクション)
反射とは、
相手の表情・しぐさ・声のトーンなど “見たまま” を言葉で返すこと。

❌ 評価・解釈を加えると危険
例:
「楽しそうで張りきっていますね」
→ 聴き手の“解釈”が入ってしまう
✔ 見たままを返す
例:
「発言しているとき、笑顔ですね」
→ 評価が入らず、相手が自分の状態に気づける
反射の効果
• 相手が自分の状態を客観視できる
• 否定・批判の不安がない
• 感情や思考を整理しやすい
• 自己理解が深まる
まとめ
相手のメッセージを受け止め、
見たままを返すことで、相手は “鏡を見るように” 自分に気づく。
次回予告(第12回)
反射の応用(タイムラインに沿った深め方)
ポイント
見たままを返すことで、
相手は自分の状態に気づき、
対話が深まる。
🌱 聴くときのクセを修正するには
(初心者が最もつまずきやすいポイント)
あなたの聴くときのクセを修正するには?
この問いを持ちながら、あなた自身の1on1をふり返ってみてください。
第11回で挙げた聴くときのクセ(例)は、いくつ思い当たりましたか?
聴く力を向上するには、
まず 自分のクセを理解すること が第一歩です。
🔒 聴くときのクセ:修正のヒント(沈黙を待てない)
(📌=ポイント)
✔ 相手が黙るのは「考えているサイン」
• 穏やかな表情
• 落ち着いた姿勢
• 自然なアイコンタクト
で、黙って待つ。
❌ NG
• けげんな表情
• 落ち着きのない動作
• 咳払い
📌 声がけ例
「ゆっくり考えていいですよ」
相手が黙ったままなら
① 質問を言い換える
② 今の状況を訊く
例:「今、思い浮かんだことは何ですか?」
③ 話題を変える
📌 無理に答えさせない
「説明するの難しいですよね」
など、安心感を与える声がけを。
参照記事
• 第4回:「自分の考え方のクセを知る」前編(思い込みの解消①)
• 第5回:「自分の考え方のクセを知る」後編(思い込みの解消②)
• 第7回:傾聴の姿勢(非言語)
• 第8回:観察(言葉にならないメッセージを受け取る)
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