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第4回|自分の考え方のクセを知る(前編)

更新日:4 日前

今回のゴール


1on1ミーティングの質を下げる「考え方のクセ=思い込み」に気づき、

ABC理論を使って 自分の受け取り方(認知)を整理する第一歩 を理解する。

 


前回はこちら第3回|自分の思考とコミュニケーションのクセを理解する



前回までの流れ


•         第2回・第3回:コミュニケーションの傾向(クセ)


•         今回は、その“内側にある考え方のクセ”に焦点を当てる前編です。

 


1on1ミーティングが話しやすく、支援的で、

お互いの違いを認め合い、失敗を恐れず前向きに挑戦できる場になるためには、

「考え方のクセ=思い込み」 に気づくことが欠かせません。


思い込みは、

•         相手の意図を誤解する

•         自分を追い詰める

•         対話の質を下げる

など、1on1の雰囲気を静かに損ねてしまいます。


第4回では、

その思い込みを解消するための 分かりやすいモデル(ABC理論) と、

現場で使える実践的なヒントをご紹介します。



現在地(シリーズ全体の流れ)



1on1ミーティングの全体構造を示す5本の柱とタイムラインの図
見方のヒント:自分が「今」どの位置に立っているかを探してみて下さい。




第1章

自分の思考やコミュニケーションのクセを理解する



1on1ミーティングの成功に不可欠な

•         ラポール形成(信頼関係)

•         心理的安全性

その基礎・土台をつくるためには、

自分の考え方のクセを知ることが欠かせません。

 



自分の考え方のクセを知る(前編)


「ダイアリー式メンター©」の主なメンティ(メンタリングを受ける人)は、

職場で「行き詰まり」を感じているビジネスパーソンです。


じっくり傾聴し、ラポールを築く中で、

メンティの内面や行動パターンが見えてきます。


多くの人が、

自分でも気づかない“考え方のクセ”を持っています。

そのクセは、たいてい「思い込み」から生まれます。


そして、この“思い込み”こそが、

行き詰まりやコミュニケーションの摩擦の原因になりがちです。

 



思い込みは、コミュニケーションを阻害する


思い込みが強いと、対話の中で:

•         相手の考えを決めつける

•         否定的に受け取る

•         過度に怒る

•         悲観的になる

といった反応が生まれやすくなります。


これは1on1だけでなく、

目標管理制度の面談、コーチング、メンタリング、

カウンセリング研修のロールプレイでも頻繁に見られます。

 


こんな「思い込み」に心当たりはありませんか?


•         どんな時も絶対にうまくやらなければならない

•         みんなに嫌われてはならない

•         自分にとって重要な人たちからは認められなければならない

•         他人はいつも私に配慮しなければならない

•         状況や環境はいつも私の望み通りでなければならない

(改変:「凹まない練習」かおり&ゆかり著 日本実業出版社 2017年)


これらは一見もっともらしく見えますが、

実は自分を苦しめ、コミュニケーションをこじらせる原因になります。

 



思い込みの解消(修正)1

ABC理論:考え方を変えると、悩みがラクになる


ここからは、

思い込みを解消するための土台となる「ABC理論」をご紹介します。

 

ABC理論とは

臨床心理学者 アルバート・エリス博士が提唱した、

悩みは でき事そのものではなく、“受け取り方がつくり出す

という考え方をモデル化したものです。




ABC理論の提唱者であるアルバート・エリス博士の画像
臨床心理学者 アルバート・エリス博士



博士の言葉を借りると:

 


 

ABC理論の基本構造(A=でき事、B=考え方、C=感情)の図解
思い込みの解消 ABC理論 - 図解①




ABCモデルの構造


•         A:刺激(でき事)

•         B:考え方・受け取り方(認知)

•         C:反応(感情・行動・症状)


多くの人は、

「嫌なでき事(A)が起きた → 嫌な気分(C)になった」

と考えがちです。


しかし実際には、

AとCの間に“B=受け取り方”が必ず存在します。




でき事の知覚から認知を経て感情が生まれる流れを示すABCモデルの図
思い込みの解消 ABC理論 - 図解②




B(受け取り方)が変わると、C(感情)も変わる

あるでき事が起こったとき、まず私たちはそれを知覚します。

その後、知覚した内容を「自分の考え」に基づいて評価します。


つまり:

•         どのように見たか(知覚)

•         どのように考えたか(認知)

この2つが、感情を決めます。


同じでき事でも、考え方によって反応は変わります。

•         「いつもそうとは限らない」

→ 怒るほどのことではない。気持ちはフラット。

•         「絶対そうであるべきだ」

→ 怒りが爆発する。


つまり、

嫌なでき事が起こっても、考え方(B)を変えれば、悩み(C)は軽くなる。

これがABC理論の核心です。



 

コミュニケーションと考え方のクセ


考え方のクセ(悪い面)は、

日常の人間関係や業務遂行においても、

円滑なコミュニケーションや信頼関係の妨げになります。


私自身のメンタリングや1on1でも、

「4つのコミュニケーション傾向」と「ABCモデル」は非常に有効で、

ラポール形成・コミュニケーション・課題解決に大きく役立っています。

 




🎯 シリーズの目的


「1on1ミーティングの道具箱」シリーズを通して、

複雑な状況をうまく処理し、

コミュニケーション(会話/対話)を円滑に進めるために、

一本やりではない、成熟したコミュニケーションができる「道具」を身につけた

フレキシブルなマネジャーを目指しましょう。

 



🏹 ポイント(まとめ)


「ねばならない」という思い込みから自由になる。




次回予告:後編


次回「自分の考え方のクセを知る」後編では、

皆さんの1on1に役立つ次のポイントをご紹介します。

•         考え方(認知)を修正し、思い込みを解消する方法

•         自分と相手(話し手)の思い込みを見極めるポイント

 



次回はこちら 第5回



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