第4回|自分の考え方のクセを知る(前編)
- MIDORI HARA

- 6 日前
- 読了時間: 5分
更新日:4 日前
今回のゴール
1on1ミーティングの質を下げる「考え方のクセ=思い込み」に気づき、
ABC理論を使って 自分の受け取り方(認知)を整理する第一歩 を理解する。
前回はこちら▼ 第3回|自分の思考とコミュニケーションのクセを理解する
前回までの流れ
• 第2回・第3回:コミュニケーションの傾向(クセ)
• 今回は、その“内側にある考え方のクセ”に焦点を当てる前編です。
1on1ミーティングが話しやすく、支援的で、
お互いの違いを認め合い、失敗を恐れず前向きに挑戦できる場になるためには、
「考え方のクセ=思い込み」 に気づくことが欠かせません。
思い込みは、
• 相手の意図を誤解する
• 自分を追い詰める
• 対話の質を下げる
など、1on1の雰囲気を静かに損ねてしまいます。
第4回では、
その思い込みを解消するための 分かりやすいモデル(ABC理論) と、
現場で使える実践的なヒントをご紹介します。
現在地(シリーズ全体の流れ)

第1章
自分の思考やコミュニケーションのクセを理解する
1on1ミーティングの成功に不可欠な
• ラポール形成(信頼関係)
• 心理的安全性
その基礎・土台をつくるためには、
自分の考え方のクセを知ることが欠かせません。
自分の考え方のクセを知る(前編)
「ダイアリー式メンター©」の主なメンティ(メンタリングを受ける人)は、
職場で「行き詰まり」を感じているビジネスパーソンです。
じっくり傾聴し、ラポールを築く中で、
メンティの内面や行動パターンが見えてきます。
多くの人が、
自分でも気づかない“考え方のクセ”を持っています。
そのクセは、たいてい「思い込み」から生まれます。
そして、この“思い込み”こそが、
行き詰まりやコミュニケーションの摩擦の原因になりがちです。
思い込みは、コミュニケーションを阻害する
思い込みが強いと、対話の中で:
• 相手の考えを決めつける
• 否定的に受け取る
• 過度に怒る
• 悲観的になる
といった反応が生まれやすくなります。
これは1on1だけでなく、
目標管理制度の面談、コーチング、メンタリング、
カウンセリング研修のロールプレイでも頻繁に見られます。
こんな「思い込み」に心当たりはありませんか?
• どんな時も絶対にうまくやらなければならない
• みんなに嫌われてはならない
• 自分にとって重要な人たちからは認められなければならない
• 他人はいつも私に配慮しなければならない
• 状況や環境はいつも私の望み通りでなければならない
(改変:「凹まない練習」かおり&ゆかり著 日本実業出版社 2017年)
これらは一見もっともらしく見えますが、
実は自分を苦しめ、コミュニケーションをこじらせる原因になります。
思い込みの解消(修正)1
ABC理論:考え方を変えると、悩みがラクになる
ここからは、
思い込みを解消するための土台となる「ABC理論」をご紹介します。
ABC理論とは
臨床心理学者 アルバート・エリス博士が提唱した、
「悩みは “でき事そのもの” ではなく、“受け取り方” がつくり出す」
という考え方をモデル化したものです。

博士の言葉を借りると:

ABCモデルの構造
• A:刺激(でき事)
• B:考え方・受け取り方(認知)
• C:反応(感情・行動・症状)
多くの人は、
「嫌なでき事(A)が起きた → 嫌な気分(C)になった」
と考えがちです。
しかし実際には、
AとCの間に“B=受け取り方”が必ず存在します。

B(受け取り方)が変わると、C(感情)も変わる
あるでき事が起こったとき、まず私たちはそれを知覚します。
その後、知覚した内容を「自分の考え」に基づいて評価します。
つまり:
• どのように見たか(知覚)
• どのように考えたか(認知)
この2つが、感情を決めます。
例
同じでき事でも、考え方によって反応は変わります。
• 「いつもそうとは限らない」
→ 怒るほどのことではない。気持ちはフラット。
• 「絶対そうであるべきだ」
→ 怒りが爆発する。
つまり、
嫌なでき事が起こっても、考え方(B)を変えれば、悩み(C)は軽くなる。
これがABC理論の核心です。
コミュニケーションと考え方のクセ
考え方のクセ(悪い面)は、
日常の人間関係や業務遂行においても、
円滑なコミュニケーションや信頼関係の妨げになります。
私自身のメンタリングや1on1でも、
「4つのコミュニケーション傾向」と「ABCモデル」は非常に有効で、
ラポール形成・コミュニケーション・課題解決に大きく役立っています。
🎯 シリーズの目的
「1on1ミーティングの道具箱」シリーズを通して、
複雑な状況をうまく処理し、
コミュニケーション(会話/対話)を円滑に進めるために、
一本やりではない、成熟したコミュニケーションができる「道具」を身につけた
フレキシブルなマネジャーを目指しましょう。
🏹 ポイント(まとめ)
「ねばならない」という思い込みから自由になる。
次回予告:後編
次回「自分の考え方のクセを知る」後編では、
皆さんの1on1に役立つ次のポイントをご紹介します。
• 考え方(認知)を修正し、思い込みを解消する方法
• 自分と相手(話し手)の思い込みを見極めるポイント
次回はこちら 第5回
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