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第14回|一人ひとりを見る・知る・合わせる1on1ミーティングの“観察力”が、マネジメントの質を決める

今回のゴール


1on1ミーティングを効果的に進めるために、

部下一人ひとりの「傾向」「習熟度」「必要な関わり方」を見極める力 を身につける。




前回までの流れ


第13回では、


• マネジャーの基本

• メンター/コーチへの転換

• Doing(やり方)→ Being(あり方)

• 1on1の準備・計画シートの全体像

を扱いました。


今回はその続きとして、

“一人ひとりを見る・知る・合わせる” ための具体的な方法 を扱います。




観察力は1on1の入口であり土台


1on1ミーティングは、

「話す場」ではなく

相手を理解する場” です。


そのためには、

日常の観察から得られる情報が欠かせません。


• どんなコミュニケーション傾向か

• どんな行動パターンか

• 今の習熟度はどの段階か

• どんな関わり方が最適か


これらを見極めることで、

1on1は格段に進めやすくなります。




現在地


1on1ミーティングの全体構造を示す5本の柱とタイムラインの図解
見方のヒント:自分が「今」どの位置に立っているかを探してみて下さい。



はじめに|習慣は自然に元へ戻るもの


私たちは人生経験の中で身についた習慣に戻りがちです。

それは自然なことであり、私自身も例外ではありません。

このシリーズで大切にしているのは次の3つです。


• 失敗してもまた挑戦する

• 自分のペースで継続する

• 小さな進歩を楽しむ




ラポール・心理的安全性を形成する



傾聴の3つの態度/姿勢


1. 自分らしく落ち着きと余裕を持つ

2. 相手を否定せず、すぐにアドバイスしない

3. 相手の捉え方・考え方・感じ方に沿って理解する


→ これらは 観察 → 理解 → 関わり方の選択 の土台。




メンタリングとコーチングの違い


メンタリングとコーチングは混同されがちですが、

役割も目的も異なります。



♦ コーチング


• 1対1のプロセス

• 高度なコミュニケーションスキル

• 目標が具体的

例:

• 成績を上げる

• 人間関係を改善する

• 潜在能力を引き出す




♦ メンタリング


コーチングを含みつつ、より広い役割を持つ。


• 役割モデルになる

• 助言する

• 仲介する(紹介・リファー)

• 支援する


📘『1分間メンタリング』(ケン・ブランチャード)より




♦ 共通点


信頼関係のもと、相手が自分で考え、行動できるよう支援すること。




メンタリングとコーチングの役割図
コーチ/メンター/カウンセラーの役割図



第3章|1on1ミーティングを立ち上げ、粘り強く継続する




一人ひとりを見る・知る・合わせる


あなたは、部下をどれくらい“観察”していますか?

この問いを持ちながら読み進めてください。




1on1ミーティングの準備・計画シート



このシートは、

あなたの準備を助ける補助ツール(ベビー歩行器) です。




1on1準備・計画シートの図解
準備・計画シート(マネジャー用)



Step 1:1on1の目的・期待する効果


例:


• 自主性の促進

• 心身の健康状態の確認

• 業務のふり返り

• 昇格・昇進の準備


📌 無理にその通り進める必要はありません。

柔軟に、臨機応変に。




Step 2:コミュニケーション・行動パターン



A. コミュニケーションの傾向(第2・3回の復習)


 第2回|自分の職場での日常を知る


第3回|自分の思考とコミュニケーションのクセを理解する




コミュニケーションの傾向図



まずは 自分自身の傾向 を理解することが前提。



コミュニケーションの傾向図
コミュニケーションの傾向:自分はどの傾向が強いのかふり返ってみてください。



• コントロール(引っ張るタイプ)

• フォロー(任せるタイプ)

• コンフリクト(率直・主張型)

• サポート(温かく気配り型)



次に、

部下一人ひとりの傾向と具体的な行動例 を記入します。


📌 思い込みやレッテル貼りにならないよう、

あくまで“傾向”として捉える。




B. 習熟度レベル × 管理(マネジメント)方法



SL理論(状況対応型リーダーシップ)



「SL理論に基づく分類」を通して一人ひとりを見てみましょう。




習熟度と遂行意欲の図
Step 2 習熟度レベル 状1 ・状2・状3・状4



SL理論(習熟度 × 指示/支援)図
Step 2 管理方法:管1・管2・管3・管4 横軸:「指示が高い」「指示が低い」 縦軸:「支援が高い」「支援が低い」



部下の状況に応じて、

指示と支援のバランスを変える。




4つのタイプ


指示型(高指示・低支援)

新入社員など、明確な指示が必要な段階。


コーチ型(高指示・高支援)

意欲が揺らいでいる時期に有効。


支援型(低指示・高支援)

自信が揺らぐ中堅層に適している。


委任型(低指示・低支援)

高いパフォーマンスと意欲が安定している段階。




ポイント


• 過干渉も放置も避ける

• 状況に応じて関わり方を変える

• 特に②③の層は “変化” が起きやすいので観察が重要




Step 3:事前準備で見えた “自分の課題”


• どんなクセがあるか

• どんな場面でつまずきやすいか

• どんな準備が必要か


→ 「1on1ミーティングの道具箱」シリーズの復習が役立つ。




Step 4:1on1の実践(良かった点・課題)


まずは 聴き手であるあなた自身 がふり返る。




Step 5:1on1のふり返り(次の行動計画)


1on1の場で、

• 聴き手(あなた)

• 話し手(部下)


両方でふり返り、次の行動を決める。




まとめ


• 一人ひとりを見る

• 一人ひとりを知る

• 一人ひとりに合わせる


これが、

1on1を継続し、部下が成長するための最重要ポイント。




次回予告(第15回)


1on1を継続するエネルギーとなる

「承認・勇気づけ」 をご紹介します。





参照記事

• 第4回:「自分の考え方のクセを知る」前編(思い込みの解消①)

• 第5回:「自分の考え方のクセを知る」後編(思い込みの解消②)

• 第7回:傾聴の姿勢(非言語)

• 第8回:観察(言葉にならないメッセージを受け取る)



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