第2回|自分の職場での日常を知る - 1on1ミーティングの道具箱・基礎編
- MIDORI HARA

- 1月22日
- 読了時間: 5分
更新日:2 時間前
この回のゴール
この回のゴールは、自分の「会話/対話の癖」を言葉にし、1on1の場面で意識的に使い分けられるようになることです。
シリーズ総合ガイド 📒 (前回)
はじめに
1on1ミーティングをうまく進めるためには、 質問やフィードバックといったスキル以前に、 自分自身を知ることが欠かせません。
私たちは日々、 会議や雑談、報告や相談の中で、 無意識のうちに「いつもの関わり方」を選んでいます。
この回では、 まず 自分の職場での日常 に目を向け、 自分の思考やコミュニケーションのクセに気づくところから始めます。
Quiz & FUN|職場の自分を動物にたとえると?
少し肩の力を抜いて、考えてみてください。
あなたの職場での関わり方を、 動物にたとえると、何が一番しっくりくるでしょうか。
ライオンでしょうか。フクロウでしょうか。 それとも、イルカや犬、猫かもしれません。
大切なのは、 どの動物かよりも、 なぜそう思ったのかです。
周囲を引っ張ることが多い
状況をよく観察してから動く
場の空気を和ませる役割を担っている
相手に寄り添うから
そうした理由の中に、 あなたのコミュニケーションの傾向が表れています。

自分の職場での日常を観察する
1on1の場だけで、 突然コミュニケーションを変えることはできません。
普段の会話の延長線上に、 1on1があります。
たとえば、こんな問いを自分に向けてみてください。
会話の中で、話す時間と聴く時間はどちらが多いか
相手の話を、最後まで聴く前に口を挟んでいないか
結論を急ぎすぎていないだろうか
沈黙が生まれたとき、すぐに埋めようとしていないだろうか
相手の感情よりも、事実や正解を優先していないだろうか
これらは良い・悪いの判断材料ではありません。
「今の自分」を知るための観察ポイントです。
5本の柱とタイムライン

このシリーズでは、1on1を支える複数の柱を、時間軸とともに整理しています。
今の自分は、どこを強みとして使っているのか。どこは、これから育てていく余地があるのか。図を眺めながら、そんな視点で確認してみてください。
感覚を、言葉にして整理するために
自分の感覚や印象だけでは、 1on1の場面で何が起きているのかを 客観的に捉えるのは難しいことがあります。
「なんとなく、うまくいかない」 「理由は分からないけれど、引っかかる」
そんな感覚を、 言葉にして整理するための “ものさし” として、 次にコミュニケーションの傾向を見ていきましょう。
コミュニケーションの傾向を整理する

この図では、縦軸と横軸を使って、コミュニケーションの傾向を整理しています。
主導する力が強いのか
支える姿勢が強いのか
感情への関心が高いのか
目的 / 成果を重視しているのか
多くの人は、一つの象限だけにいるわけではありません。状況によって、行き来しています。
職場でのコミュニケーションには、 いくつかの典型的な傾向があります。
ここでは、 「コントロール」「フォロー」 「コンフリクト」「サポート」 という4つの視点から整理します。
これは性格診断ではなく「今、その場で、どんな関わり方を選びやすいか」 を見つめるための整理です。
コントロール 🦁
目的や結論を重視し、話を前に進めようとする関わり方です。 要点をまとめたり、判断を促したりする役割を自然に担いがちです。 スピード感は強みですが、相手の思考途中を急かすこともあります。
〈1on1の場面〉「つまり、今後はこう進める、でいいかな?」
フォロー 🐭
場の空気や相手の様子を感じ取り、関係性を保とうとする関わり方です。 相づちを打ち、相手が話しやすい流れをつくります。 安心感は生まれますが、踏み込むタイミングを逃すこともあります。
〈1on1の場面〉「うん、そうだよね…それで、その後どうなった?」
コンフリクト 🐺
違いやズレを明確にし、本質に近づこうとする関わり方です。 問いを投げ、考えを深めようとします。 議論は進みますが、相手によっては強く感じられることもあります。
〈1on1の場面〉「それって、本当に今のやり方がベストかな?」
サポート 🐵
相手の感情や状況に寄り添い、支えようとする関わり方です。 受け止める姿勢が、安心と信頼を生みます。 一方で、次の一歩が見えにくくなることもあります。
〈1on1の場面〉「それは大変だったね。よく頑張ってると思う」
📌 どれか一つが正解ということではありません。 1on1では、相手・状況・目的に応じて使い分けることが大切です。
優劣ではなく、使い分ける
重要なのは、 「自分はこのタイプだ」と決めつけることではありません。
今、どんな場面なのか
相手は何を求めているのか
自分はどんな関わり方を選んでいるのか
それを意識できるようになることで、 1on1の質は大きく変わります。
マネジャーとして目指す姿
マネジャーに求められるのは、 一本のやり方を極めることではありません。
状況に応じて、 関わり方を選び直せる柔軟さです。
今日の自分は、 どんなコミュニケーションを選んでいるでしょうか。
今日は支える
別の日は、あえて主導する
時には沈黙を選ぶ
そうした選択を、 無意識ではなく意識的に行えるようになること。
それが、この回で目指している「自分を知る」という意味です。
次回に向けて
こうした傾向は、 「知ったら終わり」ではありません。
むしろ、 1on1のたびに、 無意識にどれを使っているかに気づくこと そこから、少しだけ選び直してみることが、 自己変容の第一歩になります。
次回は、 こうした自分の傾向が 相手との関係性や対話の深まり方に、どう影響するのか もう一段、掘り下げていきます。
まずは今日、
自分の職場での何気ないやり取りを、
少しだけ意識して観察してみてください。
次回はこちら ▼ 第3回|自分の思考とコミュニケーションのクセを理解する
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