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第15回|承認・勇気づけ一人ひとりの成長と自律を支える“マネジャーの最強ツール”

今回のゴール


1on1ミーティングで

部下の成長・自律・心理的安全性を支える「承認」と「勇気づけ」 を使いこなせるようになる。


さらに、読者から質問の多い

「マネジャーとリーダーの違い」 を明確に理解し、

自分の役割を整理できるようになる。



前回までの流れ


• 第13回:マネジャーの基本・メンター/コーチへの転換

• 第14回:一人ひとりを見る・知る・合わせる(SL理論 × 観察)

• 第15回:承認・勇気づけ(後半の“心のエネルギー”)




承認と勇気づけは、1on1の“生命線


1on1ミーティングは、

「話す場」でも「評価する場」でもなく、

相手の成長と自律を支える場 です。


そのために欠かせないのが、

• 承認(acknowledgement)

• 勇気づけ(encouragement)

という2つの“心のエネルギー”。


今回は、


• 承認とは何か

• 勇気づけとは何か

• どんな関わり方が成長を促すのか

• マネジャーとリーダーの違い

• 承認をゆがめる “価値観のフィルター” とは?


を、初心者にもわかりやすく整理して紹介します。





現在地


on1ミーティングの全体構造を示す5本の柱とタイムラインの図解
見方のヒント:自分が「今」どの位置に立っているかを探してみて下さい。




はじめに|習慣は自然に元へ戻るもの


私たちは人生経験の中で身についた習慣に戻りがちです。

それは自然なことであり、私自身も例外ではありません。


このシリーズで大切にしているのは次の3つです。


• 失敗してもまた挑戦する

• 自分のペースで継続する

• 小さな進歩を楽しむ





ラポール・心理的安全性を形成する


傾聴の3つの態度/姿勢


1. 落ち着きと余裕

2. 否定せず受け止める

3. 相手の捉え方に沿って理解する

→ 承認・勇気づけの“前提条件”。





マネジャーとリーダーの違い


企業では、

リーダーとマネジャーの2つの役割を同時に求められる ことが多い。

ここでは、読者が最も理解しやすい形で整理します。



♦ リーダーが考えるべきたった1つのこと


「よりよい未来に向けて人々を一致団結させる」

• 未来を描く

• 未来を語る

• 未来に人を巻き込む

情熱的である必要はない。

明確であれば十分。



♦ マネジャーが考えるべきたった1つのこと


「部下一人ひとりの特色を発見し、それを有効に活用する」


• 才能

• スキル

• 経験

• 価値観

• 目標


これらを観察し、

その人が成功できる将来計画を立てる。



出典:📘 マーカス・バッキンガム著

最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと



♦ まとめ


• リーダー:未来に人を導く

• マネジャー:一人ひとりを成功に導く

どちらも必要。


場面に応じて切り替えればよい。

📌「〜であるべき」は行き詰まりの原因。

柔軟に、状況に合わせて。





承認をゆがめる価値観フィルター



「一人ひとりを見る・知る・合わせる」をゆがめるもの


承認や勇気づけがうまくいかない背景には、

“自分の価値観フィルター” が影響していることが多い。




♦ 自分の価値観が強すぎると…




価値観と強みの図(before)
価値観と強みの図(before)  改変:対人援助で使える便利帖 2020年



• 自分が大切にしている基準で相手を見てしまう

• 基準に合わないと、相手の強みを見落とす

• 結果として、承認が難しくなる




♦ フィルターを外すと…




価値観と強みの図(after)
価値観と強みの図(after)



• 相手の “その人らしさ” に目が向く

• 強みが見えやすくなる

• 承認が自然にできるようになる


第4・5回「思い込みの解消」も参照。





第3章|承認・勇気づけ



遂行意欲が低い部下にどう関わっていますか?

この問いを持ちながら読み進めてください。




承認(acknowledgement)


承認とは、

相手の存在・行為・強み・変化に“気づき”、それを伝えること。

判断でも、許可でもない。




欲求階層説の図
欲求階層説の図 ④承認欲求:自分を認めたい 他者から認められたい



承認がもたらす2つの効果


① 部下の自己信頼を高める

• 困難に立ち向かう基盤

• 自己肯定感の向上


② あなたへの信頼が深まる

• ラポール形成

• 心理的安全性の向上




承認の種類


存在承認


特別な成果がなくても、

「あなたを見ています」 と伝えること。

→ 傾聴そのものが存在承認。



♦ 結果承認


成果を評価せず、

事実として共有する承認。

例:

「ここまで80%達成できていますね」

→ All or Nothing 思考の人に特に有効。





シェーピング法(強化法)




シェーピング法の図
シェーピング法の図



• 小さな達成を積み重ねる

• その都度承認する

• 最終目標に近づける

→ 燃え尽き防止 × 自己肯定感UP





勇気づけ(encouragement)


アドラー心理学の概念。

困難に直面したとき、本来の強みを発揮できるよう支援すること。




褒めるとの違い




褒める vs 勇気づけ の比較図
褒める vs 勇気づけ の比較図



• 褒める:評価が前提(上から目線になりやすい)

• 勇気づけ:対等な関係(横から目線)



勇気づけのポイント


• 相手を尊重する

• 感謝や気持ちを伝える

• 一緒に喜びを分かち合う

• 条件は不要

• 内発的動機づけを高める



→ 「自分がやりたいからやる」

→ 成長と自律につながる





まとめ


承認と勇気づけは、

1on1ミーティングの“心のエネルギー源”。


• 存在承認

• 結果承認

• シェーピング法

• 勇気づけ


これらを使いこなすことで、

部下は自分の力で成長し、自律へ向かいます。





次回予告(第16回)


第4章「一人ひとりに合わせる」へ。

実践的な考え方・方法・スキルをご紹介します。





参照記事

• 第4回:「自分の考え方のクセを知る」前編(思い込みの解消①)

• 第5回:「自分の考え方のクセを知る」後編(思い込みの解消②)

• 第7回:傾聴の姿勢(非言語)

• 第8回:観察(言葉にならないメッセージを受け取る)



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