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第22回|道具:EI(感情的知性)最終章:BEING(心のあり方)

今回のゴール


EI(感情的知性)の4領域と12特性を理解し、

1on1ミーティングで信頼関係・心理的安全性を築くために

“どのEI特性をどう伸ばすべきか” を具体的にイメージできるようになる。



前回までの流れ


第18回:目標設定・GROWモデル

第19回:フィードバック

第20回:リフレクション/内省

第21回:ジレンマ



EI(感情的知性)は、1on1ミーティングの成功に不可欠な

信頼関係(ラポール)と心理的安全性 を支える “心の筋肉”。

しかし、概念が抽象的で「分かっているつもり」になりやすい領域でもあります。


今回は、

シンプルなEIモデル


Fさん(いい人?)とSさん(野心家?)の2つのストーリー

を使いながら、

EIを “実務で使えるレベル” にまで落とし込んで理解できるように

丁寧に解説します。




現在地


1on1ミーティングの全体構造を示す5本の柱とタイムラインの図解
見方のヒント:自分が「今」どの位置に立っているかを探してみて下さい。




はじめに|習慣は自然に元へ戻るもの


私たちは人生経験の中で身についた習慣に戻りがちです。

それは自然なことであり、私自身も例外ではありません。


このシリーズで大切にしているのは次の3つです。


• 失敗してもまた挑戦する

• 自分のペースで継続する

• 小さな進歩を楽しむ




ラポール・心理的安全性を形成する


傾聴の3つの態度/姿勢


1. 落ち着きと余裕

2. 否定せず受け止める

3. 相手の捉え方に沿って理解する

→ 承認・勇気づけの “前提条件”





1on1ミーテイングのタイムライン図:参考例
部下/メンバーの成長と自律のため、「気づき」を「果実」とし ”気づかせて引き出す” 考え方、方法、スキルを主要素として構成




最終章:BEING(心のあり方)



EI(感情的知性)とは


📌 ポイント/注意点


  • EIは「良い人になること」ではない

  • EIは後天的に伸ばせる

  • EIは“信頼関係”と“成果”の両方を支える

  • 4領域 × 12特性をバランスよく育てることが重要




EIの定義


Emotional Intelligence(EI)=感情的知性/心の知能。


自分の感情を認識・理解・管理する能力

他者の感情を認識・理解し、影響を与える能力


📘 ダニエル・ゴールマン『EQ 心の知能指数』

EIとEQの違いは「呼び方」程度で、意味はほぼ同じ。




EIの4領域モデル



EIの4領域モデル図
EIの4領域モデル図


EIの12特性図
EIの12特性図


ゴールマン氏によるEIの4領域:


  1. 自己認識

  2. 自己管理

  3. 社会的認識(共感)

  4. 人間関係管理


この4領域の中に、後天的に伸ばせる 12のEI特性 がある。




2つのストーリーで理解するEI



FさんとSさんのEI特徴図
FさんとSさんのEI特徴図



Fさん(いい人?)

Sさん(野心家?)


どちらも “行き詰まり” を感じている。

EIの偏りが原因であることが多い。




Fさんのストーリー



FさんのEI特性図
FさんのEI特性図


Fさんは

  • 社交性

  • 思いやり

  • 好感度

が高く、周囲から「いい人」と評価されている。


しかし、EIの “他の重要な特性” が弱い。




📌 Fさんに不足しがちな特性


  • 厳しいフィードバックを伝える力

  • 反発を承知で変革を進める勇気

  • 枠を超えて考える創造性


これは「EIが高いから優しい」のではなく、

EIのバランスが偏っている ということ。




✔ 対立管理はEIの重要スキル


対立を避けるのではなく、

必要な対立を適切に扱うことがEIの本質




Sさんのストーリー


Sさんは「野心家」。


野心自体は悪くないが、

競争・勝敗へのこだわりが強すぎるとEIが機能不全に陥る。


  • 他責思考

  • 協働ができない

  • 信頼を失う

  • 燃え尽きる


結果として、キャリアが行き詰まる。




SさんのEI特性図画像
不満足感 ストレス 疲労感 不幸感 ⇒ 忍び寄る燃え尽き




EIを高める5つの方法(実践ステップ)


① EIの12特性を理解する


まずは「EIは4領域 × 12特性で構成される」ことを知る。


② 自分から見た自分と、他者から見た自分の差を知る


  • 360度評価

  • フィードバック

  • 行動観察


“概念理解” ではなく “習慣化” が重要。


③ コーチングを受ける


  • 行動のクセを特定

  • 思考のクセを特定

  • 古い習慣に戻りそうなときの支えになる

信頼できる同僚でも代替可能。


④ 自分の望む目標を明確にする


EIの改善は 内発的動機づけ が不可欠。


⑤ 変えるべき行動を具体化する


行動が変われば、EIは確実に伸びる。




EIは「分析的思考」と両立する


EIは “優しさ” ではない。

EIは “受け身” でもない。


最新研究では、

分析的回路(AN)と感情的回路(EN)は切り替え可能 とされる。


  • AN:分析・理解

  • EN:共感・創造性


どちらかが活性化すると、もう一方は弱まる。

だからこそ、

状況に応じて切り替える力がEIの本質。




EIを伸ばすと何が起こるか


  • 対立を恐れず扱える

  • チームの信頼が高まる

  • 変革を進められる

  • 成果が安定する

  • 1on1が深まる

  • マネジャーとしての“存在の質”が上がる


そして、

第21回「ジレンマ」で扱った

“配慮 × 成果の両立” が可能になる。




まとめ


  • EIは後天的に伸ばせる

  • 4領域 × 12特性のバランスが重要

  • FさんもSさんも“偏り”が行き詰まりの原因

  • EIは分析的思考と両立する

  • EIが高まると、1on1の質が劇的に向上する




次回予告


第23回

最終章:メンターになろう(BEINGの完成)




参照記事 ▼

第21回:ジレンマ


第20回:リフレクション/内省




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