第21回|道具:ジレンマ(BEING/心のあり方)
- MIDORI HARA

- 6月11日
- 読了時間: 5分
今回のゴール
マネジャーが避けられない “ジレンマ” の正体を理解し、
1on1ミーティングで部下に配慮を示しながら成果を求めるための
具体的な対処法を身につける。
前回までの流れ
第18回:目標設定・GROWモデル
第19回:フィードバック
第20回:リフレクション/内省
企業・組織で働いていれば、ジレンマに陥ることは日常茶飯事。
特にマネジャーは、どこを見てもジレンマがついて回ります。
今回は、ジレンマの背景・モデル・対処法を整理しながら、
1on1ミーティングで最も起こりやすい “配慮 × 成果” のジレンマ を
丁寧に解説します。
現在地

はじめに|習慣は自然に元へ戻るもの
私たちは人生経験の中で身についた習慣に戻りがちです。
それは自然なことであり、私自身も例外ではありません。
このシリーズで大切にしているのは次の3つです。
• 失敗してもまた挑戦する
• 自分のペースで継続する
• 小さな進歩を楽しむ
ラポール・心理的安全性を形成する
傾聴の3つの態度/姿勢
1. 落ち着きと余裕
2. 否定せず受け止める
3. 相手の捉え方に沿って理解する
→ 承認・勇気づけの “前提条件”

第5章|スキルを日々実践する
ジレンマとは何か
辞書では「二つの相反する事柄の板挟み」。
組織では「どちらを選んでもメリットがあるが、選ばなければならない状況」。
わかりやすく言えば、
“あちらを立てれば、こちらが立たない”。
マネジャーのジレンマ
『マネジャーをしてマネジャーたらしめるものは、
成果への貢献という責務である。
組織の成果に責任を持つ者』 「マネジメント 基本と原則/エッセンシャル版」 ピーター F. ドラッカー氏著
マネジャーとは「組織の成果に責任を持つ者」
だからこそ、常にジレンマがつきまとう。
マネジメントの13のジレンマ
『マネジャーの実像 「管理職」はなぜ仕事に追われているのか』
ヘンリー・ミンツバーグ氏著から




ピンと来るもの
まだ実感がないもの
どちらもあって当然。
ジレンマは “経験と責任範囲” によって見え方が変わる。
新任マネジャーが陥りやすい「幻想」

特に危険なのが
「1対1の関係づくり」への過度なこだわり。
✖ 個人の要求を安易に受け入れる
✖ チーム全体に悪影響
✖ 結果として事態の収拾に追われる
ジレンマにどう対処するか

結論:
ジレンマは “解決”ではなく "折り合いをつける” もの。
状況に応じて、2つの要素の “動的なバランス” をとる。
1on1ミーティングでのジレンマ(最重要)

配慮(思いやり)を示しながら成果を求める
結論:
配慮と成果は両立する。
ただし、次の “思い込み” が邪魔をする。
📌 あなた自身の思い込みを見直す
「成果を上げるには厳しく接する必要がある」
→ 研究的根拠なし。短期的には効いても、長期的には逆効果。
「すぐにコロナ禍前の生産性に戻る」
→ 多くの人がまだ疲労・不安を抱えている。
「自分が耐えられたのだから、他の人も耐えられる」
→ 他者のレジリエンスと比較しても意味がない。
では、どう両立させるのか?(実践ステップ)
♥ ① レジリエンスを育てる
ストレス耐性は人によって違う
マネジャーは “支援者” として関わる
時間をかけて育つもの
♥ ② 1on1で計画を立てる
日常生活の状況を安心して話せる場をつくる
仕事で求められていることを明確に伝える
「できそうですか?」と確認する
部下の考えを傾聴し、状況に合わせて調整する
♥ ③ チーム全体で取り組む
個人にプレッシャーをかけるのではなく
チームで問題を共有し、解決策を探す
結束が成果を生む
♥ ④ マネジャー自身のセルフケア
睡眠・食事・運動
自分を支えるネットワーク
中間管理職は板挟みになりやすい
自分が燃え尽きたら部下を支援できない
あなたの思いやりは “部下への投資” であり、
同時に “あなた自身への投資” でもある。
上司と部下で矛盾する要求
上司:成果を求める
部下:配慮を求める
どちらも正しい。
だからこそ、マネジャーは “翻訳者” になる必要がある。
♦ 上司へのコーチング
データを共有する
現場の状況を「見せる」
♦ 部下への支援
情報
ネットワーク
自助努力につながるツール
♦ マネジャー自身のセルフケア
(繰り返し強調)
まとめ
ジレンマは避けられない
解決ではなく“折り合いをつける”
1on1はジレンマを扱う最適な場
配慮と成果は両立する
マネジャー自身のケアが最重要
次回予告
第22回
最終章:EI(感情的知性)
BEINGの核心に触れていきます。
参照記事 ▼
第20回「リフレクション/内省」
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