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第21回|道具:ジレンマ(BEING/心のあり方)

今回のゴール


マネジャーが避けられない “ジレンマ” の正体を理解し、

1on1ミーティングで部下に配慮を示しながら成果を求めるための

具体的な対処法を身につける。



前回までの流れ


第18回:目標設定・GROWモデル

第19回:フィードバック

第20回:リフレクション/内省



企業・組織で働いていれば、ジレンマに陥ることは日常茶飯事。

特にマネジャーは、どこを見てもジレンマがついて回ります。


今回は、ジレンマの背景・モデル・対処法を整理しながら、

1on1ミーティングで最も起こりやすい “配慮 × 成果” のジレンマ を

丁寧に解説します。




現在地


1on1ミーティングの全体構造を示す5本の柱とタイムラインの図解
見方のヒント:自分が「今」どの位置に立っているかを探してみて下さい。




はじめに|習慣は自然に元へ戻るもの


私たちは人生経験の中で身についた習慣に戻りがちです。

それは自然なことであり、私自身も例外ではありません。


このシリーズで大切にしているのは次の3つです。


• 失敗してもまた挑戦する

• 自分のペースで継続する

• 小さな進歩を楽しむ




ラポール・心理的安全性を形成する


傾聴の3つの態度/姿勢


1. 落ち着きと余裕

2. 否定せず受け止める

3. 相手の捉え方に沿って理解する

→ 承認・勇気づけの “前提条件”





1on1ミーテイングのタイムライン図:参考例
部下/メンバーの成長と自律のため、「気づき」を「果実」とし ”気づかせて引き出す” 考え方、方法、スキルを主要素として構成




第5章|スキルを日々実践する




ジレンマとは何か



辞書では「二つの相反する事柄の板挟み」。

組織では「どちらを選んでもメリットがあるが、選ばなければならない状況」。

わかりやすく言えば、

“あちらを立てれば、こちらが立たない”。





マネジャーのジレンマ



『マネジャーをしてマネジャーたらしめるものは、

成果への貢献という責務である。

組織の成果に責任を持つ者』 「マネジメント 基本と原則/エッセンシャル版」 ピーター F. ドラッカー氏著



マネジャーとは「組織の成果に責任を持つ者

だからこそ、常にジレンマがつきまとう





マネジメントの13のジレンマ



『マネジャーの実像 「管理職」はなぜ仕事に追われているのか』

ヘンリー・ミンツバーグ氏著から



マネジメントの13のジレンマ図解
1-3


マネジメントの13のジレンマ図解
4-6


マネジメントの13のジレンマ図解
7-9


マネジメントの13のジレンマ図解
10-13



ピンと来るもの

まだ実感がないもの

どちらもあって当然。


ジレンマは “経験と責任範囲” によって見え方が変わる。





新任マネジャーが陥りやすい「幻想」



「新米マネジャーはなぜつまずいてしまうのか」リンダ A. ヒル氏著
新米マネジャーはなぜつまずいてしまうのかリンダ A. ヒル氏著



特に危険なのが

「1対1の関係づくり」への過度なこだわり。


✖ 個人の要求を安易に受け入れる

✖ チーム全体に悪影響

✖ 結果として事態の収拾に追われる





ジレンマにどう対処するか



『会社の中はジレンマだらけ 現場マネジャー「決断」のトレーニング』中原淳氏/本間浩輔氏 著
会社の中はジレンマだらけ 現場マネジャー「決断」のトレーニング』中原淳氏/本間浩輔氏 著



結論:


ジレンマは “解決”ではなく "折り合いをつける” もの


状況に応じて、2つの要素の “動的なバランス” をとる。





1on1ミーティングでのジレンマ(最重要)



「1on1ミーティングのジレンマ(配慮 × 成果」改変:「部下に思いやりを示しながら高い成果を要求する方法」2021 DHBR「中間管理職は上司と部下で矛盾する要求にどう対処すべきか」2022 DHBR
1on1ミーティングのジレンマ(配慮 × 成果改変:「部下に思いやりを示しながら高い成果を要求する方法」2021 DHBR「中間管理職は上司と部下で矛盾する要求にどう対処すべきか」2022 DHBR




配慮(思いやり)を示しながら成果を求める



結論


配慮と成果は両立する


ただし、次の “思い込み” が邪魔をする。

📌 あなた自身の思い込みを見直す



「成果を上げるには厳しく接する必要がある」

→ 研究的根拠なし。短期的には効いても、長期的には逆効果。


「すぐにコロナ禍前の生産性に戻る」

→ 多くの人がまだ疲労・不安を抱えている。


「自分が耐えられたのだから、他の人も耐えられる」

→ 他者のレジリエンスと比較しても意味がない。





では、どう両立させるのか?(実践ステップ)



♥ ① レジリエンスを育てる


ストレス耐性は人によって違う

マネジャーは “支援者” として関わる

時間をかけて育つもの


♥ ② 1on1で計画を立てる


  • 日常生活の状況を安心して話せる場をつくる

  • 仕事で求められていることを明確に伝える

  • 「できそうですか?」と確認する

  • 部下の考えを傾聴し、状況に合わせて調整する


♥ ③ チーム全体で取り組む


個人にプレッシャーをかけるのではなく

チームで問題を共有し、解決策を探す

結束が成果を生む


♥ ④ マネジャー自身のセルフケア


睡眠・食事・運動

自分を支えるネットワーク


中間管理職は板挟みになりやすい

自分が燃え尽きたら部下を支援できない


あなたの思いやりは “部下への投資” であり、

同時に “あなた自身への投資” でもある。





上司と部下で矛盾する要求


上司:成果を求める

部下:配慮を求める


どちらも正しい。

だからこそ、マネジャーは “翻訳者” になる必要がある。



♦ 上司へのコーチング


データを共有する

現場の状況を「見せる」


♦ 部下への支援


情報

ネットワーク

自助努力につながるツール


♦ マネジャー自身のセルフケア

(繰り返し強調)





まとめ


ジレンマは避けられない

解決ではなく“折り合いをつける


  • 1on1はジレンマを扱う最適な場

  • 配慮と成果は両立する

  • マネジャー自身のケアが最重要





次回予告


第22回

最終章:EI(感情的知性)

BEINGの核心に触れていきます。




参照記事 ▼

第20回「リフレクション/内省」




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