「わかる」と「わかろうとする」──共感を信頼に変える対話力
- MIDORI HARA

- 9月16日
- 読了時間: 3分
共感は「わかる」と「わかろうとする」で大きく変わります。
相手を理解しようとする姿勢が、信頼を育てる第一歩に。
マネジメントや日々の対話に効く、静かな関係デザインのエッセイです。
目次
静かな人間関係デザイン ─ 対話と共感のひと粒エッセイ シリーズ:第1粒🍬
静かな人間関係デザイン ─ 対話と共感のひと粒エッセイ シリーズとは
「わかる」と「わかろうとする」──共感を信頼に変える対話力
『わかる』の完了感がすれ違いを生む
『わかろうとする』姿勢が信頼を深める
マネジメント現場に効く“わかろうとする”
静かな人間関係デザイン ─ 対話と共感のひと粒エッセイ シリーズ:第1粒🍬

静かな人間関係デザイン ─ 対話と共感のひと粒エッセイ シリーズとは
働く人の対話力と自己理解を育てる、軽やかな読みものシリーズです。
職場のコミュニケーションや1on1ミーティングにまつわる問いを、800〜1000字くらいでお届けします。
「沈黙」「余白」「問い」「共感」「ニュートラル」といったキーワードを軸に、リーダーシップやセルフマネジメントのヒントをやさしく紡ぎます。
このシリーズは、重厚なマネジメント論や技術論とは異なり、日々の働き方や人との関わりの中でふと立ち止まりたくなるような “粒” 🍬を集めています。
忙しさの合間に、少しだけ深呼吸をするような時間を──そんな思いで綴っています。
読者の皆さまが、ご自身の言葉や感情にそっと触れるきっかけになりますように。
そして、次の問いへと向かう静かな助走になりますように。
「わかる」と「わかろうとする」──共感を信頼に変える対話力

職場のコミュニケーションでは「わかる」より「わかろうとする」姿勢が信頼を深めます。共感が対話を育て、マネジメントに生きる小さな知恵を探ります。
「わかる」と言う前に、立ち止まってみませんか?
共感がすれ違いを生むこともある時代。マネジメントや対話において、理解よりも“理解しようとする姿勢”が信頼を育てます。
『わかる』の完了感がすれ違いを生む
「わかるよ」と言われたとき、少しだけ違和感を覚えることがあります。
それは、相手が私の気持ちを理解してくれたことへの感謝と同時に、「本当に?」という小さな問いが心に浮かぶからです。
「わかる」は、時に便利な言葉です。
共感の意思表示としても、会話を円滑に進める潤滑油としても機能します。
しかし、「わかる」という言葉には、どこか“完了”のニュアンスがあるもの。もう理解した、もう受け止めた、もう終わった──そんな印象を与えることがあります。
『わかろうとする』姿勢が信頼を深める
一方で、「わかろうとする」は、まだ途中にいる言葉です。
相手の気持ちや背景に、完全には届いていないことを前提にしています。
だからこそ、そこには謙虚さと、関係性への敬意があります。
「わかろうとする」人は、問いを持ち続けます。
「この人は、なぜそう感じたのだろう?」
「私の理解は、どこまで届いているのだろう?」
その姿勢は、相手に安心感を与えます。完璧に理解されることよりも、「理解しようとしてくれている」と感じることのほうが、ずっと心に響くのです。
マネジメント現場に効く“わかろうとする”
マネジメントの現場でも、同じことが言えます。
部下の悩みに「わかるよ」と言うより、「わかろうとしている」と伝えるほうが、信頼は深まります。
わかることより、わかろうとすること。
それは、関係性を“終わらせない”ための、小さな知恵かもしれません。
今日、誰かとの対話の中で、「わかろうとする」一歩を踏み出してみませんか。
次回は第2粒『リーダーは “決める人” ではなく、“問いを投げる人”』をお届けします。どうぞお楽しみに🍬
ご参考記事 ▼
「古典?GE式ワークアウト ボトムアップの威力(体験談)」

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