第3回|働く女性が「ひと息ついたら、少しだけ軽くなる気がして」と感じるとき
- MIDORI HARA

- 4 日前
- 読了時間: 3分
前回、アサミさんの「ことばにできない気持ち」をたどりました。 今日は、ミサエさんの胸の奥でうごめいた “燃えるような音” の正体を見つめます。
**このシリーズのエピソードは、働く女性へのメンタリングやインタビュー調査をもとに作られています。
働く女性のライフサイクル シリーズ |第3回
働く女性が「ひと息ついたら、少しだけ軽くなる気がして」と感じるとき
***
「休むのも仕事のうちだよ」
先週、目の下に乾いた墨のようなクマを作っていた店長に、
私は確かにそう言った。
この私が?
緊急度と重要度のあいだで揺れる日々
カレンダーは、3月末まで真っ黒。
“緊急” と “重要” が重なりすぎて、
透かしても向こう側が見えない。
何枚も重ねて黒くなった
トレーシングペーパーみたいに。
胸の奥でうごめく燃えるような音
昼休み――
ふと、イヤホンを外した瞬間、
バックオフィスのひそひそ声が耳に入った。
「エリア長、最近ずっと顔つきが険しいよね」
「……たまには、私たちに任せてもいいのに」
胸の奥で、ドラゴンが火を吹くように燃えている音がした。
いつのまにか窓の外は暮色に包まれていた。
役割の循環と、風向きが変わる瞬間
でも、私もあの頃はそうだったな。
今度のプレゼン、任せてみようか。
急だけど……
思い切れば、連休まるごと休めるし。
ささくれた指で、チャットツールを開く。
部長に報告と申請だ。
送信ボタンを押した瞬間、
13インチのPCを閉じて立ち上がる。
重い鞄をデスクに置くと、
肩の奥で「ふっ」と何かが緩んだ。
夜――
ヒールを脱ぎ捨てた時の、足の裏のじんわりした解放感。

スマホが信号機みたいに点滅している。
あれ?
プレゼンの件じゃない。
そうだよなぁ――
「納品が遅れている」
「スタッフが微熱」
「備品が足りない」
画面を埋めるのは、
私が休んでも休まなくても流れ込んでくる、
煩雑で、でも無視できない “現場” の鼓動。
休みは、まだ無理か――
夏にはたっぷり取ってやろう。
フフッ… 言い訳してる。
ひと息ついたら、少し和らいでいく
軽くなる気がした。
次回は、春の光の中で揺れ戻るハルカさんの物語へ。
ℹ️ このシリーズのエピソードは、働く女性へのメンタリングやインタビュー調査結果と考察をもとに作られています。
HP「静かな書斎」にて専用ページ公開中 ▼
「働く女性のライフサイクル」シリーズのご案内&記事
著者|プロフィール ▼
**** ここから先は有料PDF(100円/税込)のダウンロードをお願いします****
第3回|働く女性が「ひと息ついたら、少しだけ軽くなる気がして」と感じるとき



コメント